アジアの旅はタイから始まる
タイに初めて行ったのは10年ちょっと前のことでした。
それまでのイメージは、貧しくて衛生面で問題があり、
生きるか死ぬかの生活を余儀なくされている人たち・・・
しかし、バンコクに着いてみると、そんな姿はどこにも無かった。
ビルディングが建ち並び、工事中の建物もあちこちにたくさん。
新興国とはよく言ったもので
そうか、熱を帯びて発展している国ってこういうものなのだ・・
まるで日本の戦後からの高度成長をリアルタイムで見せられているかのよう・・
歩道を埋め尽くす勢いの屋台の数々。笑顔の絶えない人たち。
炎天下で腹を壊すのではと怖かったが、
屋台で食べたパッタイ(タイ風焼きそば)の美味しかったこと。
街中のタイ古式マッサージの安さに、体がユルユルになるほど2時間も受けたり、
レストランでは
プーパッポンカリー(蟹のカレー粉と卵の炒め物)
を食べたり。
アメリカに行ったりすると大抵の場合、食べ物のマズさにげんなりするが、
アジアではまったく食べ物に困らない。
その中でもタイ料理は特に美味しい。辛いものだけがタイ料理でもない。
同じ味覚、やはり同じアジア人種なのだということをつくづく実感した。
微笑みの国と言われるだけに、日本人よりも小柄な人々は気さくで明るく、
海外特有の怖さをまったく感じることはなかった。
さらにバンコクの人々が皆、当たり前に英語でコミュニケーションが取れることにも驚いた。
そしてようやく悟ったのです
日本はこれまでアジアの国から学ぶものなど何もないと自負してきたけれど、
もはやそうではなくなっているという現状を。
この初めての旅だけで、私はタイという国にすっかり魅せられたのです。