たまには日本の情緒に触れてみる:紫陽花(あじさい)
私たちが何気に過ごしている日々の中で情緒を感じるのが季節の移り変わりです。
関東では梅雨の季節がやってくる少し前から咲き始めるのが
紫陽花(あじさい)
気が重くなるのが梅雨の季節ですが、そんな中で侘び寂びを感じることができる美しい花を咲かせる様を眺めると癒されます。
同じ種類の花で、これだけ様々な色合いがあるもの珍しいと思いますが、理由としては土壌の成分(アルカリ性/酸性)によるものが大きいそうで、木々の年数などでも色合いが変化していくとのことです。
まるで人間と同じですね。
育った環境でベースとなる人格が形成され、成長しながら様々な経験を経て熟成してゆく。
関東では鎌倉が紫陽花の名所として有名です。
いろんなお寺が密集していますが、その中でも有名なのはココ
鎌倉のあじさい寺として有名な明月院
ココは紫陽花だけではなく、管理が行き届いた日本庭園の見事な造形にも惹かれます。
美しい枯山水があるのも見どころの一つです。
日本庭園で池を作らず、敷き詰めた砂で水のうねりや波紋を表現する。
あえて砂で水を表現する。
そして岩や剪定された植木で山や渓谷を表現する独特の世界感。
これが私たちの琴線に触れる禅ZENの感覚なのでしょう。
こういう美しさを体験すると、本当に日本に生まれて良かった!と感じる
明月院の紫陽花街道は多くの見物客で溢れていたため、写真は紫陽花そのものに絞る
その名の通り淡く紫に色づいた紫陽花
白地をベースにほんのり青みがかったグラデーションが美しい
こちらはラゾーナ川崎プラザのそばで見かけた紫陽花
ひと月ほどして紫陽花がその役割を終え、徐々に色素が抜けて茶色に変色していく頃、集団の中から一際勢いよく生命力のある鮮やかな花が出てくる。
それは消えては開く打ち上げ花火のようでもあり、人の人生のようでもあり、代替わりし歴史を紡いでいく家族の象徴のようでもある。
禅ZENとは禅宗から来ているとされていますが、日本人の宗教観だけではなく、今や日本人の魂として世界中に知られるようになっています。
自然に共に歩み、贅沢をせずシンプルな生活の中に真理を見つける。
儚さの中にこそ存在する独特の美しさ
今年も綺麗な紫陽花を見ることができました。
頑張って咲いてくれた紫陽花にありがとう!