大都市バンコクの可能性
1997年のアジア通貨危機によるバーツの大暴落
昨年末にロシアのルーブル安が騒がれたが、アジア通貨危機の発端となったタイバーツはその比ではなく、なんと10分の1の価値に暴落した悲惨なものでした。
それ以前までも年率9%を超える経済成長をしてきたタイの景気が一気に崩壊し、企業の倒産、リストラで街には失業者が溢れかえる状況に一変。
そして、IMF管理下での一からの再出発。
そんなどん底から再び目覚ましい経済成長を遂げ、東南アジアを代表する工業国として現在はASEANのリーダーたる地位を確保したタイ。
その力強い復興を象徴するのが、大都会へと発展した現在のバンコクの姿です。
バンコクは人口約828万人でタイ人口約6,,600万人の約13%を占める首都。
国民の90%以上が上座部仏教を信仰しており、宗教がその生活に根付いている。
人口ピラミッドも、将来の担い手である若者が多く、復活を成し遂げた自信も国民に勇気をもたらした。
国全体に活気があり、何より明るさがある。
大都会に変貌したバンコクであるが、
一歩小道に入り奥に進めば、駅周辺とは様相が異なり、古き良き時代のバンコクの面影があちこちに今も点在している。
小汚ない通りに道路もガタガタ、歩道も途中で途切れていたり(笑)
そんなところに屋台がひしめき合い、野良犬は暑さのあまり寝そべっている。
シンガポールの人工的で小綺麗な大都会とは明らかに違う・・・
そう、ここバンコクには人々の血の通った生活が確かに存在する。
その感覚を私たちは無意識のうちに肌で感じ、この都市に魅せられているのかもしれない。